東京に着いて一週間。朝、散歩に出てみた。桜の季節が終わり、白いハナミズキが咲き始めている。黄色い菜の花のそばで、濃い桃色をしたツツジの蕾がふくらんできた。しんと静まり返った小さな神社もあれば、骨董市でにぎわう大きな神社もある。野菜市場に集う人たちを見つけた。都内で採れたものには「〇〇農場」「〇〇さん出荷」と書かれ、都外からのには「地方から仕入れ」と表示されている。通勤電車からあちこちに畑があるなあと思って見ていたけれど、近くで作っている人がいる。ベランダに置く花を一鉢買ったら、「きれいですねえ」と声をかけられた。できるだけ他人に関わりたくないという冷たい感じの人が多いと思っていたが、そうでもない面も知ることができてホッとした。
朝から人が並んでいる人気のベーカリー、パンケーキのカフェ、小さな棚だけ並ぶベーグル屋さん、スィーツ店、焼き魚専門の朝食屋。開店までにはもう少し時間がかかるけど気になるエスニックレストランや、苗をたくさん並べたガーデンショップの前を通り過ぎる。少し遠くまで来すぎたから、バス停の名前を見る。小型のコミュニティバスが通るみたいだ。今日も青空。濃くなってきた緑の木々から小鳥の声がする。 近くの様子がわかってきた。部屋もいい感じに整ってきている。これからここで新しい毎日を続けていく。
退職後の人間関係もゼロからつくることになる。これまでの職場の話や肩書の話はせずに、出会った人と向き合うつもりだ。この一週間で、週3回のパートの仕事場、週1回の資格取得の学校、不定期だけど開始したガイドの研修と、違った目的で異なる人たちとのお付き合いが始まることがわかった。若い人が上司にいたり、私よりずっと年上の人が同僚にいたりもする。来週からが本番。新鮮な学びが始まると思うと、半分ワクワク、半分ドキドキする。


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