『2000社の赤字会社を黒字にした社長のノート 「不確実な未来」を生きる術』 長谷川和廣 かんき出版 2017年 定価1500円+税
『社長のノート』というタイトルは、インパクトがある。その前につけられた『2000社の赤字会社を黒字にした』が経歴の裏付けを示しているが、やはり『社長のノート』というシンプルな文字が、すっと心に入ってくる。サブタイトルは、『「不確実な未来」を生きる術』。
筆者は、27歳の時から仕事上で「おやっ」と思ったことをメモしてきた。「OYATTO NOTE(おやっとノート)」と名付けたものは283冊にのぼるという。2009年から出版された『社長のノート』(全3冊)をふまえて、この一冊に再編集された。ノートに書くという作業は、考えることにつながる。書いているうちに、記憶の貯蔵庫から同じパターンのものがあることが引き出されてくる。脳の思考回路が鍛えられ、集中力、構想力、発想力、企画力なども伸びる。なるほど、最近「手書き」などのアナログ回帰が進んでいるが、書き留めるとか、書きためるとか、書いた字を見て考えるとかいうことは大切なのだと実感する。
これまで膨大な数の会社を再生させてきた経験の中から、一人の社員としての仕事への向き合い方にはじまり、リーダーとしての組織のまとめ方、個人として職業人としての生き方などが、134の助言にまとめられている。急速に変化する社会の中で仕事の仕方が変わり、部署や所属する組織も変わるような時代にあって、一生をどう生き抜くかを考えさせられる本だ。専門知識・人間性・全体を見る目を磨き続ける努力と習慣を身につける。地味で大変で、様々な面からの自己管理の習慣が必要だが、それは、自分自身の人生を最後まで楽しく生きることにもつながると思った。


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